石山寺毘沙門堂

本堂の東側、観音堂の北側に西面して建つ毘沙門堂は、兜跋毘沙門天(平安時代、重要文化財)・吉祥天・善膩師童子を祀る三間堂です。実際には正方形の平面ですが、間口三間に対して、奥行二間とし、方三間にしていない点が特色です。棟札や「石山要記」から、安永2年に兜跋毘沙門天を深く信仰する紀州の藤原正勝が建立したこと、大坂で加工し現地で組み立てた造営方式であったことなどが記され、建立の由来や造営の組織、工匠、造営方式が判明する点で貴重な建物です。

指定区分
滋賀県指定有形文化財
時代
安永2年(1773)
構造
間口三間 奥行三間 宝形造 桟瓦葺 背面閼伽棚付 片流板葺

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