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びわ湖大津歴史百科 フォーラムの報告。

2017.2.28

 

【フォーラムテーマ】

豊かな自然を育んできた琵琶湖を有する滋賀県には、百人一首ゆかりの人物や名所旧跡が数多く存在しています。ことに大津市浜大津・石山地区に限っても、百人一首の巻頭を飾る天智天皇、石山寺ゆかりの紫式部、三井寺の行尊大僧正などの歌人たち、能や謡曲で有名な逢坂の関、競技かるたの名人戦・クイーン戦が開催される近江神宮などがあります。

このフォーラムでは、「百人一首からみた近江」をテーマに歴史と文化の宝庫・大津にちなんだ和歌を通して、近江の歴史と文化、そして誰もが知っているようで知らない百人一首のほんとうの姿に迫ります。

 

【講師プロフィール】

冷泉為人(れいぜい ためひと)

冷泉家第25代当主。冷泉家時雨亭文庫理事長。日本美術史家。専攻は近世絵画史。2007年京都府文化賞功労賞受賞。

吉海直人(よしかい なおと)

同志社女子大学教授。小倉百人一首殿堂 時雨殿 館長。國學院大學博士(文学)。百人一首研究の第一人者。

佐藤久忠(さとう ひさただ)

近江神宮宮司。國學院大學神道専攻科卒業。明治神宮祢宜・明治神宮教学部長を経て、1988年より現職。

狩野博幸(かの ひろゆき)

日本近世美術史家。九州大学大学院博士課程中退。京都国立博物館学芸員、同志社大学文化情報学部教授を歴任。

渡辺麻里子(わたなべ まりこ)

弘前大学人文社会科学部教授。早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。博士(文学)。専門は中世説話文学、仏教文学。

びわ湖大津歴史百科 第4回ワークショップの報告。

2016.12.10

 

【講演概要】

奈良時代後半の天平宝字5年(761)10月、平城宮の改築にともない、淳仁天皇・孝謙上皇は、近江の保良宮・京に遷都した。この保良宮の遷都にともない、瀬田川河畔にあった小寺院の石山寺が天平宝字5年末から6年8月にかけて、大増改築することになった。この大工事は、造東大寺司に造石山寺院所を設けて実施された。その造営は、『正倉院文書』に、開始から終わりまで写経所関連の紙背文書として残っており、その細かな造営過程、構築した建物、造営従事者、経費などをじつに詳細に知ることができる。また、石山寺との関連から、まだ不明な保良宮の所在地もほぼ推測できる。

 

【講師プロフィール】

小笠原好彦(おがさわら よしひこ)

1941年           青森市生まれ。

1966年3月         東北大学大学院文学研究科修士課程修了。

1966年4月~1979年3月 奈良国立文化財研究所に勤務し、平城京と飛鳥の発掘調査に従事。

1979年4月~2007年3月 滋賀大学助教授・教授

2007年4月~        滋賀大学名誉教授

学位:博士(文学・東北大学)

びわ湖大津歴史百科 第3回ワークショップの報告。

2016.11.20

 

【講演概要】

日本一の湖・びわ湖を県土のほぼ真ん中に置く滋賀県は日本の国が長い歴史を作る中で精神的、マネージメント的に中枢にあった土地と言って過言ではなく、それを伝える文化遺産も歴史的事実も、それに関わった人物の業績も…、しっかり遺しており、この地に伝わる「地域資源」は超一級の事象、事物です。特に大津市は「古都」に政令指定されているように為政者が素通りできないほど地理的にも重要な町でした。にも拘わらず、歴史遺産、文化遺産とされる素材自身が十分輝き得ていない部分があります。何故なのか……。

昨年、文化庁の「日本遺産」に認定された「びわ湖とその水辺の景観~祈りと暮らしの水遺産~」は、滋賀・大津の文化の厚みをあらためて感じさせるものでした。同時にその内容は日本の文化を凝縮させたものであるとさえ感じました。これを次代へ伝えていくために何をどうしなければならないのか、具体的に考えてみたいと思います。

 

【講師プロフィール】

西本梛枝(にしもと なぎえ)

文筆家(旅行作家)。島根県出身。神戸大学教育学部卒業。3年間の教職生活の後、厚生省(現環境省)立案の〈東海自然歩道〉をテレビ番組でリポート。同名本を大阪創元社から出版したのを機に旅を語る現在の職業に。「山陰」「山陽」「奈良」他、旅の案内書や「小京都」「福井の宝」「花」等々の紀行集、詩集などの書籍を出版。滋賀関係では近江の文学風景を綴った『鳰の浮巣』『湖の風回廊』を刊行。滋賀県での仕事…びわ湖ビジターズビューロー理事 他

びわ湖大津歴史百科 第2回ワークショップの報告。

2016.10.20

 

【講演概要】

石山貝塚は今からおよそ7,500年前頃に形成され始めた可能性が高い、びわ湖のほとりに最初にできた縄文時代の貝塚です。この貝塚から出土した遺物には、セタシジミやタニシなどの貝殻や、ナマズやコイなどの魚骨、スッポンやハクチョウなど鳥獣類の骨が多数あり、びわ湖・瀬田川で得られた実に多様な幸を糧として、日々の生活を営んだ可能性が指摘できそうです。また石山貝塚では、炉が設けられたり、お墓が作られたりしていたことも判っています。石山貝塚というその「場所」を舞台に、当時の人々の生活の一端を垣間見ることができそうです。そこではどんな生活が営まれていたのでしょうか。

今回は、びわ湖畔に貝塚が形成され始めた頃の縄文時代の生活・文化を、石山貝塚の様子を中心に、周辺の事例も参照しながら様々な側面から考えてみたいと思います。

 

【講師プロフィール】

鈴木康二(すずき こうじ)

(公財)滋賀県文化財保護協会副主幹。佛教大学非常勤講師。修士(文化史学:同志社大学)。専門は先史学(考古)・博物館学(博物館教育論)。

『総覧縄文土器』2008年、『さわって楽しむ博物館』2012年(いずれも共著)ほか。

最近は、びわ湖の縄文貝塚を題材に、縄文時代の人々の生活・文化とその継承、そしてヒトとびわ湖との関係性を読み解くために、縄文時代の道具、特に縄文土器や石器を中心に研究しています。

びわ湖大津歴史百科 第1回ワークショップの報告。

2016.9.20

 

【講演概要】

湖南に三井寺、延暦寺、石山寺の伽藍を有し、湖北・湖東に素朴な信仰の里が広がる滋賀県は、「神と仏の美」を誇る傑出した文化と歴史の地である。精神の営みを語る、豊かにして普遍的なその「心の遺産」を、県域のみならず日本の貴重な財産として次世代に継承するためには、まず県内外、国内外の多くの人々が滋賀を訪れ、それを見て親しむことが欠かせない。文化遺産の公開と国際交流の動向を踏まえて、世界の類例とその「見せ方」を紹介しつつ、文化をツールとする滋賀県の活性化のために、その「心の遺産」をどのように「見せる」か、を新たな提案を含め、世界に広がる視野から文化遺産を「見せる」ための工夫と方法を考察する。

 

【講師プロフィール】

日高健一郎(ひだか けんいちろう)

筑波大学名誉教授、大阪大学国際公共政策研究科招聘教授/地中海建築史、世界遺産学/工学博士。

1948年千葉県生まれ。建築史学を基盤として、トルコ、セルビア、ルーマニア、ヨルダン、チュニジア、リビアなど地中海域の建築遺産、考古遺産の調査を実施、特に1990年代からハギア・ソフィア大聖堂(イスタンブール)の総合建築調査を25年以上にわたって行っている。筑波大学大学院人間総合科学研究科にアジア初となる「世界遺産専攻」を開設、専攻長として教育・研究指導にあたった。イタリア、ギリシャ、ルーマニア、ヨルダン、シリア、エジプト、リビア、チュニジアなどで学術講演や教育・研修指導を行う。アジアでは、カンボジア王国のアンコール遺跡ユネスコ国際専門委員を務め、国内では、水戸市の世界遺産登録推進委員会の座長として「近世日本の教育遺産」の日本遺産登録に貢献した。

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